ビカクシーダのテリーヌ。~前葉体ジュレを添えて~

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ビカクシダの胞子。

ついに手を出しました。

今回チャレンジするのは、

プラティケリウム・コロナリウム
Platycerium coronarium

ベトナム産。

いろいろビカクシダについて調べていたら、なんと SeedStock さんでも胞子が販売されていました。

これはもう、買うしかない。

ということで、

👉 ポチッ

到着。

そして開封。

小さい。

とにかく小さい。

これを育てるのか。

いや、育てるというより、

“菌に勝てるかどうかの実験”

が始まる感じです。

今回のテーマ

普通に考えると、たぶんジフィーミックスなどに蒔いた方が簡単だと思います。

でも今回はあえて、

👉 寒天培地

で挑みます。

理由はシンプル。

観察したいから。

そして実験したいから。

つまり今回は、

ビカクシダのテリーヌ。
前葉体ジュレを添えて。

完全に料理番組のタイトルですが、
やっていることは胞子培養です。

食べられません。

用意したもの

今回用意したものはこんな感じです。

  • ビカクシダ胞子 約100粒

  • マヨネーズ瓶 10本
  • 寒天 4g
  • 水道水 500ml
  • 1mlシリンジ(注射器なら100均にもあります)(アマゾンで買えますhttps://amzn.to/4nDoFtP
  • 茶こし
  • マスク
  • やかん
  • 耐熱計量カップ
  • おたま
  • ピンセット
  • ハイター
  • ベンレート2000倍液
  • スプレーボトル
  • はかり(アマゾンhttps://amzn.to/4ups6qwで1000円くらい) 破格なので精度は保証しませんが家で使うなら校正もしないしこれで十分かなと。

数字でまとめると、

👉 水:500ml
👉 寒天:4g
👉 寒天濃度:0.8%
👉 胞子:約100粒
👉 分注:10瓶
👉 1瓶あたり約10粒予定

完全に台所です。

でも見た目は理科室。

そして心は園芸。

マヨネーズ瓶という名の培養容器

今回はマヨネーズ瓶を使いました。

ホームセンターなどで保存瓶として売っているタイプです。

だいたい100〜200円くらい。

本格的な培養瓶ではありませんが、
観察用としてはかなり使いやすそうです。

今回は10本用意。

正直4本くらいでもいけると思います。

でも初回なので、

👉 菌が出たときのリスク分散
👉 通気あり・なしの比較
👉 失敗しても全部終わらない保険

を考えて多めにしました。

園芸実験では、

「失敗しても一部生き残る設計」

がかなり大事です。

通気フィルターを作る

ここで今回のオリジナル要素。

マスクを使って通気フィルターを作ります。

マスクの中央部分を切り出し、


マヨ瓶の蓋より少し大きめにカット。

使うのは、マスクの中間層っぽいシート部分。

蓋には針が通るくらいの小さな穴を開けておき、
そこにマスクシートを貼ります。

狙いは、

👉 空気は通す
👉 菌は入りにくくする

という簡易フィルター。

これ、かなり良いアイデアではないでしょうか。

少なくとも本人はかなり気に入っています。

 

胞子の分別でいきなり詰まる

最初はピンセットで繊維を取り除こうとしました。

結果。

無理。

細かい繊維が絡む。

胞子もくっつく。

どれが胞子でどれがゴミなのか、
精神が徐々に削られていきます。

次に水で分離できるか試しました。

結果。

これも微妙。

思ったほど分離しない。

ということで急遽 DCM へ。

目の細かい茶こしを購入。

茶こし、強い

A4用紙を広げて、
茶こしに胞子混じりの繊維を入れます。

ピンセットでそっとかき混ぜる。

すると、

👉 大きい繊維は茶こしに残る
👉 細かい胞子は下へ落ちる

かなりきれいに分かれました。

もちろん、細かい繊維は少し残ります。

でもピンセットで一つずつ取るより、
圧倒的に良い。

今回のMVP候補です。

マヨ瓶の殺菌洗浄

続いて容器の準備。

マヨ瓶を洗います。

今回は以前のレディオノイズ計画の使い回しなので、
特にフタの溝、瓶口、底の角をしっかり洗いました。

その後、

👉 ハイター希釈液に浸ける
👉 よくすすぐ
👉 塩素臭が残らない程度まで洗う
👉 鍋で煮沸殺菌

という流れ。

ハイターで殺菌して、
さらに煮沸。

ちょっとやりすぎ感もありますが、
相手は胞子培養。

菌に飲まれたら終わりです。

ここは慎重に。

寒天培地を作る

500mlの水道水に寒天4g。

濃度は0.8%。

熱湯でしっかり溶かします。

ここから一気に料理感が出ます。

鍋。

おたま。

瓶。

寒天。

完全に何かの仕込みです。

でも作っているのは前葉体のステージ。

ビカクシダの未来です。

分注

煮沸した瓶をピンセットで取り出し、
はかりに乗せて風袋を引きます。

そこへ寒天溶液を50mlずつ分注。

すぐ蓋。

この作業、
地味に緊張します。

雑菌が入らないように。

こぼさないように。

熱いのでやけどしないように。

そして何より、

台所で何をやっているのか分からなくならないように。

蓋をして、ピンホールのある方はマスクのフィルムを張ってマステでしっかりくっつけます

固まるまで待つ

寒天が常温まで冷えて固まるのを待ちます。

だいたい30分くらい。

この時点で、
マヨ瓶の中には透明な寒天培地。

見た目は完全にジュレ。

ここでタイトルが決まりました。

ビカクシダのテリーヌ。
前葉体ジュレを添えて。

もう戻れません。

水滴問題

固まったあと、
瓶内に水滴が多い場合はシリンジで吸い取ります。

表面に水が多すぎると、
胞子が流れたり、
酸素条件が悪くなったり、
菌が暴れやすくなりそうなので、
ここは軽く調整。

「寒天の上に水たまり」は避けたいところです。

胞子散布

当初は水に胞子を拡散して、
シリンジで分注する予定でした。

でも、うまくいきませんでした。

胞子が思ったように分散しない。

繊維も絡む。

ということで作戦変更。

👉 直接散布方式

A4用紙を敷き、
茶こしに選別した胞子をそっと入れます。

瓶を開ける。

茶こしを軽く揺らす。

胞子を散布。

すぐ閉める。

この一瞬。

かなり緊張します。

ベンレートをワンプッシュ

胞子散布後、
ベンレート2000倍液をワンプッシュ。

ここもかなり悩みました。

薬剤を強くしすぎると胞子に悪そう。

でも無処理だと菌が怖い。

今回は、

👉 軽くワンプッシュ

にしました。

胞子を守りたい。

でも菌にも勝ちたい。

完全に綱引きです。

完成

これで胞子入り寒天培地が完成。

見た目は、

透明な寒天。

その上にうっすら胞子。

瓶の中に小さな実験区。

料理っぽい。

でも料理ではない。

食べるな危険。

管理条件

管理は、

👉 24〜26℃目安
👉 明るい日陰
👉 LED弱〜中
👉 直射日光なし
👉 基本は開けない

でいきます。

ここから先は、
とにかく開けない。

見たい。

すごく見たい。

でも開けない。

胞子培養はたぶん、
好奇心との戦いです。

今回の見どころ

今回の観察ポイントは、

👉 コンタミするか
👉 どの瓶が生き残るか
👉 通気あり・なしで差が出るか
👉 胞子が前葉体化するか
👉 寒天培地で管理しやすいか

このあたり。

正直、
成功するかは分かりません。

でも、
成功しても失敗してもデータになります。

これが実験の良いところ。

ジフィーミックスも試したい

水で分離しようとして失敗した胞子もあります。

もったいないので、
こちらはジフィーミックスに蒔く予定。

つまり、

👉 寒天培地組
👉 ジフィーミックス組

の比較もできそうです。

こうなると一気に研究感が出ます。

完全に遊びですが、
かなり真面目です。

まとめ

今回は SeedStock さんで購入した、

プラティケリウム・コロナリウム
Platycerium coronarium
ベトナム産胞子

を寒天培地で播いてみました。

手順としては、

👉 胞子選別
👉 マヨ瓶洗浄
👉 ハイター殺菌
👉 煮沸
👉 寒天培地作成
👉 胞子散布
👉 ベンレート軽く噴霧
👉 管理開始

という流れ。

初めてのビカクシダ胞子培養。

この先、
前葉体が出るのか。

それとも菌に飲まれるのか。

今はただ、
瓶の中の小さな胞子たちを見ながら、

「大統領でも分なくってやらぁ。でも、カビだけは勘弁なッ!」

成功すれば、

ビカクシダのテリーヌ。
前葉体ジュレを添えて。

失敗すれば、

カビのマリネ。
雑菌ソース仕立て。

できれば前者でお願いします。

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