アロイノプシス・スクーネーシー(唐扇)Aloinopsis schooneesii

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目次

アロイノプシス・スクーネーシー(唐扇)

こちらも春先に南アから購入した種

播種していきます

その前に。アロイノプシス・スクーネーシー(唐扇)とは

小石のような葉の下に、太く発達した根を隠している。アロイノプシス・スクーネーシーは、日本で「唐扇」の名前で親しまれている多肉植物です。

根を見せて仕立てると小さな盆栽のようですが、自生地では地面に埋もれるように育ちます。鉢植えで目を引く姿と、自然の中で目立たず暮らす姿。その両方を知ると、唐扇の面白さが見えてきます。

アロイノプシス・スクーネーシーの基本情報

項目内容
学名Aloinopsis schooneesii L.Bolus
園芸名唐扇
科名ハマミズナ科〈Aizoaceae〉
属名アロイノプシス属〈Aloinopsis〉
原産地南アフリカ・東ケープ州
主な分布ウィローモアからステイトラービルにかけて
特徴多肉質の葉と、肥大した主根を持つ小型植物
学名の初出1931年
異名Nananthus schooneesii

英国王立植物園キューのデータベースでは、Aloinopsis schooneesii が受容名とされています。古い資料で見かける Nananthus schooneesii は、別種ではなく同じ植物を指す異名です。

生息地は、南アフリカの礫と細かな土が広がる平地

南アフリカ国立生物多様性研究所SANBIによると、唐扇は南アフリカの固有種で、東ケープ州のウィローモアからステイトラービルにかけて分布します。

生育場所は、礫の多い頁岩質の地面や、シルトと呼ばれる細かな土の広がる平地です。「南アフリカの乾燥地」という大きな括りの中でも、こうした地質や地表の条件と結びついて生きています。

自生地では、葉の先だけが見える

南アフリカの植物誌『Plants of the Greater Cape Floristic Region』には、葉が地中に沈み込み、葉の頂部が地表とほぼ同じ高さになって、三角形の先端だけが見えると記されています。

鉢植えでは丸みのある葉や太い根を鑑賞しますが、自然の中ではその体の多くが土に隠れています。唐扇を見るときは、根を露出させた仕立てと、地面に埋もれた自生時の姿を並べて想像すると面白い植物です。

名前の由来

アロイノプシスは「アロエに似た姿」

属名 Aloinopsis は、Aloe と、姿や外観を表すギリシャ語の opsis を組み合わせた名前で、「アロエに似た」という意味です。

ただし、唐扇はハマミズナ科の植物です。名前は姿の類似を表しており、アロエの一種という意味ではありません。

スクーネーシーは人物にちなむ名前

種小名 schooneesii は、Schooneesという人物に献名したものです。

Michael Chartersの南アフリカ植物名資料では、その人物を、ステイトラービルの教師だった Diderikus Anthonie Schoonees(1907–2001) としています。後にステレンボッシュで講師を務め、カエルの形態に関する論文も書いた人物として紹介されています。

なお、園芸資料には「D. H. Schoonees」という表記も見られ、人物名のイニシャルに食い違いがあります。命名時の原記載本文までは確認できていないため、「Schoonees氏にちなむ名前」という点と、後世の資料による人物紹介は分けて扱います。

「唐扇」という日本の園芸名についても、今回確認した資料では命名者や由来を確定できませんでした。

太い部分の正体は、発達した根

唐扇の魅力である塊根は、植物誌では太く発達した主根として記載されています。地上部は低くまとまり、その下に存在感のある根を持つ構造です。

葉の表面も、滑らかではありません。SANBIの記載では、暗色のタンニンを含む特殊な細胞があり、表面はざらつくとされています。小石のように見える葉を近くで眺めると、色だけでなく細かな質感にも特徴があります。

播種方法|海外の方法と国内の実生記録

唐扇は種から育てられます。国内には、二つの親株を交配して実生苗を育てた記録があり、海外にも発芽後の生長を写真で追った記録が公開されています。

播く時期と温度

国内の栽培記録には、唐扇を夏に播いてきたものの、秋になってからのほうが成績がよいとする観察があります。比較試験ではありませんが、日本で播種時期を選ぶ際の参考になります。

海外の種苗業者Sunnyplantsは、アロイノプシス属の播種条件として20〜24℃、明るい間接光、高めの湿度を案内しています。これは唐扇だけの最適温度を検証した結果ではなく、属全体に向けた栽培方法です。日本では、この温度帯を保ちやすい春や秋を候補にするとよいでしょう。

用土と種の播き方

Sunnyplantsの方法では、細かな培養土と、粒径1〜3mmの砂利または軽石を半量ずつ混ぜます。種は表面に散らし、細かな砂利をごく薄くかけてから、霧吹きで十分に湿らせます。

一方、ドイツの栽培者による「Lithops Stories」では、唐扇の実生に軽石を使った例が紹介されています。用土の配合は一通りではなく、細かな種を保持できることと、余分な水が抜けることの両立が大切です。

発芽後は、乾燥と蒸れの両方を見る

Sunnyplantsでは発芽の目安を約2週間としていますが、これは属全体の目安です。「Lithops Stories」の唐扇では、先に発芽した苗が生後約1か月で本葉を出す一方、同じ鉢で数日前に発芽した苗も見られました。発芽が一斉にそろうとは限りません。

幼苗の間は急な乾燥を避け、生長に合わせて通風を増やし、水やりの間隔を少しずつ調整します。透明な蓋を使う場合も、強い直射日光で内部を高温にしないように管理します。成株の乾燥への強さを、そのまま発芽直後の苗に当てはめないことがポイントです。

受粉方法|自家受粉できる? 他家受粉が必要?

別個体同士の交配から実生苗を得た国内記録はあります。一方、自家受粉で種子ができるかどうかは、今回確認できた資料では確定できませんでした。

花にも、唐扇らしい特徴がある

唐扇の花は黄色から橙色で、花びらの中央に赤い筋が入ります。小さな葉が集まる株から、この筋模様のある花が開く姿も見どころです。SANBIの植物誌情報には、現地の開花期が6〜9月と記されています。南半球の季節なので、日本での開花月にそのまま置き換えることはできません。

国内には実生3年目で開花した記録もあります。これは開花までの年数を保証するものではありませんが、種から育てた小さな苗が、やがて花を咲かせるまでの一例になります。

参考資料

ということで播種していきます。

今回は種が小さいので浸漬しなくてもいけそうなのでそのまま播種しました

このまま発芽を待ちたいと思います

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